- B型肝炎給付金.comホーム
- >
- コラム一覧
- >
- 血液検査で確認すべきHBc抗体・HBs抗体
B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べる場合には、血液検査を実施します。HBc抗体はB型肝炎ウイルスの検査項目の1つとして検査されることがあり、陽性の場合には現在感染している、もしくは過去に感染したことがあることを意味します。
本記事ではHBc抗体について、あわせて知っておきたいHBs抗体についても触れながら解説します。B型肝炎給付金を請求する場合、HBc抗体は重要な指標の1つです、ぜひご一読ください。
■HBc抗体とは?
HBc抗体とは、 B型肝炎ウイルス(HBV)のHBc抗原に対して作られる抗体です。B型肝炎ウイルスに感染すると早い段階で血中に出現します。検査では低抗体価と高抗体価に分けて、現在の感染状況についての指標とされています。
B型肝炎ウイルスに感染すると、身体の中に侵入したウイルスが活動します。身体に侵入した異物であるウイルスは「抗原」、抗原に反応する免疫タンパク質を「抗体」といいます。
B型肝炎ウイルスの感染を調べる血液検査を実施した結果、もしもHBc抗体が陽性を示したら、現在もしくは過去の感染を意味します。陰性ならB型肝炎ウイルスには感染していません。
なお、現在のHBVワクチンの接種ではHBc抗体は陽性になりません。
■HBs抗体とは
HBs抗体とは、HBs抗原に対して作られる抗体のことです。B型肝炎ウイルスの外側にあるたんぱく質で、陽性の場合はウイルスに対する免疫を持っていることを意味します。HBs抗体が陽性の場合、以下のパターンに該当します。
・過去に感染したものの、現在は免疫を獲得して治癒している
・B型肝炎ウイルスのワクチンを接種し、免疫を獲得している
検査結果でHBs抗体の数値が高い場合、高い免疫力を獲得したことになります。ここで注意したいのは、HBs抗原も陽性であるケースです。HBs抗原とHBs抗体のいずれも陽性の場合は、現在B型肝炎ウイルスに感染していることを意味するため、検査結果によっては専門医への相談が必要です。
■B型肝炎ウイルスに感染しているとはどんな状態?
B型肝炎ウイルスに感染している、とは体内のどのような状態を指すのでしょうか。この章では抗体と抗原をとおして詳しく解説します。
①抗原
B型肝炎ウイルスの抗原の種類は、以下3つの種類があります。検査でわかる体内の状態も異なっているため注意が必要です。
抗原名 | 検査でわかる体内の状態 |
---|---|
HBc抗原 (HBVを構成するたんぱく質で外殻の内部にある) |
あまり検査には用いられていない |
HBs抗原 (HBVの外殻を構成するたんぱく質) |
HBVに感染している状態 |
HBe抗原 | HBVが活発で、感染力が強い状態 |
②抗体
抗体は、それぞれの抗原に対して作られるためHBs抗体・HBc抗体・HBe抗体が存在します。
抗原が先に現れ、その後免疫の獲得によって抗体が現れます。
抗原名 | 検査でわかる体内の状態 |
---|---|
HBc抗体 (HBc抗原に作られる抗体、2種類ある) |
・IgM型HBc抗体 感染初期から出現、感染が最近である ・IgG型HBc抗体 IgM型HBc抗体より後に出現する |
HBs抗体 (HBs抗原に作られる抗体) |
過去に感染したが、現在は治癒 もしくはワクチンの接種で抗体の獲得 |
HBe抗体 (HBe抗原に作られる抗体) |
HBVの増殖力が弱まっている |
B型肝炎給付金を請求する際には、一次感染者のケースでは以下の①もしくは②のいずれかに該当する必要があります。
・HBs抗原陽性
・HBV-DNA陽性
・HBe抗原陽性
② HBc抗体陽性(高力価)
この他にも母子感染ではないことなど、細かな要件をクリアする必要があります。まずは弁護士へご相談ください。
■まとめ
この記事ではHBc抗体について、HBs抗体にも触れながら詳しく解説しました。もしも献血や輸血などの機会に陽性と診断された場合には、まずは焦らず現在はどのような状態か、専門機関で検査を受けましょう。
持続感染の場合はB型肝炎給付金を受給できる可能性があります。すでに亡くなられている場合もご遺族によって請求可能です。
病態や感染原因によって対象者や受けられる金額が異なりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。